東京モーターサイクルショーでヴェルシス250だったりGSだか何かのアドベンチャーバイクにまたがった時に両脚が浮いたのでアドベンチャーには乗りません。
と、心を固めたがスズキのV-Strom250のシート高をみて何とかなりそうだと感じたのでレンタル。
V-Strom250のVのはバーサイタル versatile(万能、多様性)だぞ、Vツインの事じゃないから(逃げ腰)
・諸元(気になるところだけ)
シート高 800mm
装備重量 188kg
エンジン回り SOHC・2バルブ 2気筒 248cc 53.5mm×55.2mm
出力・トルク 24ps/8000rpm 22n・m/6500rpm
タンク 17L
ミッション 6速
ブレーキ 前後共に油圧式シングルディスク
・外観、装備
写真で見るよりコンパクトだな、と受領時には思ったけどまたがるとやはりデカい。
コックピット感あるね…ハンドルロックは左だけ(うろ覚え)
小さい風防だけど顎下ぐらいまでは風邪を防いでくれる有能。
反転液晶。時計標準点灯はうれしい。
ODO、TRIP1.2、平均燃費などを切り替えられるほか、オイルチェンジインジケータなど欲しい機能は一通りそろっている。
ナビとかつけるんならハンドルに追加ステーを付けないと取り付けは厳しそう。
シガソケ。
最近はナビを付ける人が増えたよね。
クチバシ顔。
フレームから生えているのでハンドル自体は軽い。
ナックルガードと普通のスイッチボックス。
ミラーのゆがみは気にならないレベル。
前からパッシング、ハイロー切り替え、ハザード、ウインカー、ホーン。
レンタル819の人が言うにはヤマハと比べるとスズキはウインカーの判定が遠いらしい。
実際ジクサー、SV650、V-Strom250と乗ってきてちょっと遠いな、とは思う。慣れるけど。
このナックルガード、風防性はそこそこなんだけど取り付けがガチ過ぎてワイヤーへの注油がやりづらい。多分分解しないとワイヤーインジェクターを仕込め無さそう。
…そんなに頻繁にワイヤーメンテするもんじゃないからいいけどね。
エンジンの左右張り出しは特に違いはないかな。
タンクキャップは取れないタイプ。
キャップから手前が長いのでタンクバッグが付けやすそう。
シート。
角が落とされているからか落ち着いた位置ですんなり足が付く。
シートは地面に置いたらレザー部分が地面に当たりそうなタイプ(うろ覚え)
サイドケースが付くことを想定してシートロックはこの位置。
シート下にカードを入れるタイプのETCを入れるとちょうど埋まる。
書類は落ちることなく入る(詰まる?)。
工具。
+-ドライバー、プラグレンチ、フックレンチ、10,12,14,17,24のレンチ、5,6mm6角レンチ、プライヤー。
プライヤーは元々分解されていたのか振動で分解しているのかわからない…がシート下のギチギチ具合から考えると分解した状態で収納されていたっぽい。
シートを開けた状態でリアサスは調整する。
7段階の3に設定されていた。
リアキャリア。
8.5kgまで載せられる。GIVI箱などを付けたいなら別売りのステーが必要。
ステップ。
スタンディングでも気にならない強度。普通。
マフラー側のタンデムステップ部分はヒートガードがえぐられている。
慣れてないタンデマーだとヒートガードをずっと踏んでそう。
プラグまでのアクセスは容易。
存在感のあるアンダーガード。
金属製。飛び石も安心。
ラジエーターも網でガードされている。
ペタルディスク。奥でしっかり止まる。
タイヤはIRCのRX-01。
リアフェンダーは実用重視の大きさ。
…インナーフェンダーが欲しいな。
フロントカウル裏。左側にレギュレーターがある。
コレ、YBR250だと左サイドカウルを取り外したところにあるんだけどこの位置だと水かぶるんじゃない…?
センタースタンド完備。
・足つき、ライポジ
身長167cm、体重60kg(服込み)、股下72㎝。
足つきいいじゃん!
尻のおさまりがいいところに座る。
タンデムシートの始まりに尻を押し付ける。こういうことするバイクじゃありません。
足首的にも何も考えずに座ったところがちょうどいいな。
・数値的な話
8時間レンタルで194km走行、5.84L給油したので平均燃費は33.2km/Lとなる。
タンク容量が17Lだから564km走行できる。
アドベンチャーバイクとして不足ない航続距離だと思う。
100km/h巡航は
6速 7500~7800rpm
5速 8800rpm
4速10000rpm
3速 レブ 95km/h?
2速 レブ 70km/h?
10500rpmぐらいが限界なので結構回すタイプ。
でも妙な振動はないし6速40km/hでもボコボコ言わないので気楽。
・走った感じ
「4輪の乗用車のように気楽に乗れるバイク」
またがって発進した時から既視感。
なんだろうなーと思いつつ海ほたるを降りて千葉県の山中へ…ワインディングを流す。
ギヤを落としてみたり前傾姿勢をとってみたりするがいまいち盛り上がらない、ラフにギヤを変えてみてもハンドル操作で振り回してみても落ち着いた挙動。
なるほど。バイク特有の機敏さは控えめ、ツーリング適正に振った結果乗用車っぽくなったんだな。
これなら会社帰りに200kmぐらい遠回りして帰宅しても大丈夫だ。
そんな長距離機動にもってこいなバイクだが気にかかるところは
・重い
乗り換えなどで「188kgかあ…今のが○○だからこういう感じか」とイメージできるんなら許容範囲。
でも初バイクを悩んでいる人が「軽い方だから大丈夫!」(大型バイクも参考記録に含む)と周囲の人に言われたらちょっと嫌になる重さだと思う。
気になる人はとりあえずお店で押し引きさせてもらおう。
・一部バイザーと競合する風防
コレは体格とヘルメットの問題だけどaraiのプロシェードシステムが勝手に閉じる。
どうも顎下まで防がれた風がおでこ、つまりスモークシールド部分に当たって100km/h巡航時にいつもより強く風が当たるせいでシールドが閉じる。
プロシェード辞めてインナーバイザーにするとか風防をデカくするとか対抗策はあるんだけど結構手間。
こんな感じ。
………フロントカウル外してハンドル2~3㎝落として遠くにしてキャリア外してアンダーガード外して頑張って160kg台、普通に考えて170kg前半にしてくれれば「普通のバイクが欲しい」層に当たりそうなんだけどなぁ…